【コラム】雇用調整助成金の特例期間とその後

  • 2020年10月31日(土)

 10月16日に、政府が4390億円余りを雇用調整助成金に追加支出するというニュースが流れました。このニュースを見て「雇用調整助成金の特例措置が延長するのか」という希望を持たれた方もいらっしゃったと思いますが、残念ながらこれは現在の予算が不足しているのを補うための支出でした。

 想定されていたよりも雇用調整助成金の利用が多かったからこその追加支出で、我々観光産業にとってもたいへん大きな助けになっていることは間違いありません。だからこそ、この特例措置が終わった時のことを考えると空恐ろしい思いがします。

 8月に12月までの延長が発表された際、厚生労働省は「感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化しない限り、雇用調整助成金の特例措置等は、段階的に縮減を行っていきます」と報道発表資料の中に記しました。10月に発表された8月分の労働力調査によると、就業者数雇用者数共に減少しており、これで5ヶ月連続の減少となり、完全失業率も3%となりました。有効求人倍率も右肩下がりであり、素人目線では「雇用情勢が大きく悪化」していますが、兆円規模の施策を延長するかどうかは大きな政治的判断ですし、どうなるかは全くわかりません。

 

 期間延長には期待しつつ、どうなるかわからないものを当てにしておくわけにはいきません。来年1月から特例措置がなくなった場合のシナリオも我々は想定しておく必要があります。IATAの航空需要予測では、2021年1月のRPKは2019年同月の-36%となっています。国内線から先に回復するという想定らしいのですが、国内線と国際線の割合を示した資料は見つけられませんでした。

 個人的には楽観的な予測のように感じますが、それでも前年比1/3減です。国際線は更に落ちていることでしょう。GoToトラベルも2月以降の延長があるかは未だ確定していません。その状況下でどのように事業を継続していくのか。一番容易に想像がつくのは新規事業でしょう。ただ、以前のコラムで「業界外の新規事業を会社の柱となる事業とするのは骨が折れる」という旨のコメントを記載いただきました。当然といえば当然ですが、やはり新規事業で売上を上げるのは容易ではありません

 また、資本性劣後ローンなどを駆使しこの冬の時代をじっと耐えるというという手段もあります。その場合は同時にコストカットの必要も出てくるかと思います。今のご時世だとすぐに思いつくのはスタッフの方を在宅勤務ベースにし、オフィスを縮小することで固定費を削減することでしょうか。現在はコールセンターのシステムもクラウド上に移し、PCで電話も受けれるのでやりようはありそうです。いずれにしても、いつまで長引くかわからないこの新型コロナウィルスに対し、打てる手段を全て打つことが、我々が生き延びる最低条件なのかもしれません。

この記事へのコメント

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  • なにわ三種の代表者さん 10月31日(土)

    あと最低でも2年はコロナ禍かと思います。
    助成頼みでなく、会社が存続出来るかどうか、日々葛藤してます。今の感染状況で有ればGO toトラベルが終わった時点で国内旅行も冷えるのは確定的ですので、異業種への転身を中心に考えざろう得ないと思います。

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